加藤肇の「前向き!!投信ゼミナール!!」

・「よくわからないまま」投信を利用してる方!!

・銀行での投信窓販解禁以来、16年!!
・お客様向けセミナー講師回数3500回超!!
・指導した販売担当者は10000人以上!!
・お客様目線から「やさしく」「大事なとこだけ」
 解説します!!

【外為相場を考える:3】

【外為相場を考える3】
※では、いよいよ「新興国」に…
☆大前提(リスクを抑える・分配金が欲しい・トータルで元本割りたくない…という方)
○1:新興国を「主役」にしてはいけない!!
○2:新興国を「主役」にした場合は「利益確定」を的確に行う
○3:新興国を「主役」にして、シコって(大きく値下がりした)しまった場合は原則「我慢」する
○4:投資割合は、純資産ベースで、先進国80・新興国20が基本
⇒最終的に先進国60・新興国40
○5:新興国経済の安定はこれからの世界経済成長のための重大テーマというシナリオを忘れない!!

さて、以上を頭に入れてと…
※米国FRBフィッシャー副議長の「金言」2014年10月IMF講演「米連銀とグローバル経済」
・「米国の輸出の47%は新興国向け」
・「FRBの政策が海外経済を回って米経済に及ぼす影響は無視できない」
・「米国は世界の金融経済の安定にも責務を負っている」
・「FRBは単なる<ある中央銀行>ではない。金融安定という責務は米国の国境内に限られるものではない」
・「FRBは国内目標を充足させるために、海外に配慮し、悪影響を極小化する努力を怠るべきでない」
・「市場参加者はこれから起きる<金融正常化>に備えるべきだ」
⇒以上は事実上、米FRBは「新興国市場の安定を重視」と捉えられています…

※新興国をグループ分け
☆☆工業国&経常黒字国…フィリピン・韓国・ポーランド・ハンガリー
★☆資源国&経常黒字国…ロシア・ナイジェリア
☆★工業国&経常赤字国…インド・トルコ・メキシコ
★★資源国&経常赤字国…インドネシア・南アフリカ・ブラジル・チリ・コロンビア・ペルー

★☆・★★のグループは「コモディティ(商品)価格下落と中国景気減速」による打撃
☆★・★★のグループは「米金利正常化懸念」による打撃
を受けやすいと認識

※いよいよ各論に…

*ブラジルレアル*
<強み1>鉱物資源豊富…鉄鉱石・レアメタル+深海油田(エネルギー資源の開発)
<強み2>人口2億人…中間層の台頭…個人収入の増加
<強み3>多様な産業構造…海外からの直接投資&バランスのとれた輸出構成
<強み4>政府・中央銀行の通貨防衛策…絶対的高金利は投資資金を引き付ける
<強み5>潤沢な外貨準備3602億米ドル(世界7位)

<期待1>社会主義的経済政策見直し機運盛上がり…ルセフ大統領→レヴィ財務大臣

【弱点1】極端な通貨割高…慢性的経常赤字体質
【弱点2】北米エネルギー革命…ブラジル産エネルギーの採算悪化
【弱点3】国内債務急増…消費者ローン→「利上げ」に弱い体質
【弱点4】サッカーワールドカップ+リオ五輪に関わる「過剰投資」
【弱点5】所属の南米南部共同市場(メルコスール)は保守的・閉鎖的
     ⇔太平洋同盟(メキシコ加入)は対外開放政策…格差拡大

※上記の<期待1>が全て…といっていい。

・汚職問題で自分が逮捕されないためには大統領に留まることが必要なルセフのおばちゃんは
 レヴィ財務大臣を押し立てて経済政策見直しを推進、人気維持に努める…との見方が増加
※【弱点】は次第に解消されるはず…
※<強み>は依然として残る
∴「投資家目線」では魅力は残っている(以前ほどピカピカではないが…)
⇒大きな売りの後には大きな買戻しが入る…というのが定型パターンはみなさんご存知
<当面>
・45−47円には相当な売りが待ち構えている
・37円台を拾って42円台を売るオペレーションか?
<投信>
・長期保有のものは分配金含めて「プラス」ならば「耳タコ」ですが一旦「利益確定」
・前回の37円台やボベスパ指数50000割で株式投信を拾った人も「利益確定」が常道では?
・これからの中南米投資は「ブラジル」と「メキシコ」半々でいきましょう!!

※本日はブラジルレアルについてでした
※まだまだ続きます

【外為相場を考える:2】

【外為相場を考える2】
☆☆【外為相場を考える:1】で申し上げた通り!!☆☆
前回メルマガから…
◇ドル円は「ジリ高」へ…6月中に125円台…ワンタッチって感じでつけました(笑)
ただ…
⇔要因1:米国景気は減速を示す経済指標
⇔要因2:石油安で日本の経常収支は回復
⇔要因4:日銀は追加緩和見送り&FRBの早期利上げ期待は後退…実質金利差は縮小
∴ドル円は短期的には「調整」の可能性も…年内115円を見るかも…そこで「買える」か?(笑)
このシナリオは依然生きていることも忘れずに!!


◇ユーロ円は既に底打ちした可能性大!!
・2015年12月末までに135‐140円台定着…135円台回復!!


ここ一週間の動きをご覧いただければ…「読み通り!!」の展開です

今朝は「豪ドル」を考えましょう…

*豪ドル*
◆豪ドルの「憂鬱」
(1)ロシア…ユーロ圏との関係悪化→ロシア産天然ガス→中国へ
(2)中 国…成長鈍化&成長モデル変更(投資→消費)→資源需要伸び悩み
(3)アジア…燃料補助金削減(インド・インドネシアなど)→エネルギー需要抑制
(4)中南米…パナマ運河拡張(2016年第1四半期)
  →LNG運搬船通行可能に→米国産シェールガス→アジアへ
(5)米 国…シェール革命…米国産エネルギー供給増加
さぁて、困った…豪ドルは完全包囲された!!
でも、これって「豪ドル」が何度も潜り抜けた道で…
スティーブンスのおっさん(RBA総裁)の最も得意とするところだ
・豪ドル高牽制をする…利下げスタンスの継続を発信
・豪ドル高を抑えて内需を回復させ、通貨高に耐えうる経済を作る
実際に…
(1)今年に入って2回の利下げを実施…年2%の政策金利は史上最低
(2)更なる利下げに言及
但し、
・中国マネーの流入によりバブル化しつつある住宅市場を考えると利下げには限界も…
→市場は後一回の▲0.25%の利下げ→年1.75%の政策金利を織込み始めた
・豪10年国債の利回りは依然として相対的高水準を維持
→AAA格の国債として海外からの資本流入は継続…
つまり…
「資源国」としての優位性の後退は…
・確かに豪ドルの頭を抑えるものの
・大きく売り込むには下支え材料も多いってこと!!
⇒資源価格の下落があると88−90円はあるかも…但しここは「ガツン」と買い!!
⇒ドル円が円安に向かうことを考えると…1米ドル130円なら…1豪ドル=100円をイメージ
⇒これまでどおり、 年2−4%のトータル収益で満足できるなら…
「豪ドル債券関連の投信は『買い』対象!!」

【外為相場を考える】

【外為相場を考える】

◆エネルギー(シェール)革命と米ドル相場

 <エネルギー(シェール)革命>の外為相場への影響
・中東(エネルギー供給源としての)の重要性低下→軍事費の削減*1
・好景気(企業のコスト減による)→税収増加*2 
 *1+*2→財政収支の改善 ☆1→FRBは低金利政策終了へ
・エネルギー事情の安定(石油自給自足化)→製造業の米国回帰*3
  ↓
・エネルギー関連輸出増加*4
  ↓                             


・エネルギー関連輸入減少*5

*3+*4+*5→貿易収支の改善 ☆2

☆1+☆2⇒米ドル高要因…これが底流にあることを忘れずに!!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆ドル円見通し(加藤のザックリ読み)
・要因1:米国景気回復…雇用・消費・住宅ともに回復スピードダウンも基調は「上向き」

⇒リスクオン相場継続
・要因2:受給面…日米国際収支劇的変化→日本は貿易収支は赤字へ、経常収支はプラス減へ
・要因3:物価水準…予想インフレ率は米は既に2%台へ、日本は依然1%台
・要因4:金利面

…日銀=異次元緩和の継続

⇔FRB=利上げ開始近い…実質金利差拡大⇒ドル高円安へ
∴ドル円は「ジリ高」へ

…6月中に125円台…2016年03月末130円台定着…2017年4月以降135円台へ…!?

でも…
⇔要因1:米国景気は減速しているんじゃないの?
⇔要因2:石油安で日本の経常収支は回復してるよね?
⇔要因4:日銀は追加緩和見送り&FRBの早期利上げ期待は後退…実質金利差は縮小するのでは?
∴シカゴ投機筋は「円売り」ポジションを一旦縮小
∴ドル円は短期的には「調整」の可能性も…年内115円を見るかも…そこで「買える」か?(笑)

(もうちょっと深く読んでみた)
※為替参加者の今年最大の誤算
<日本:消費税2015年10月10%の先送り>
(狂ったシナリオ)消費税増税→日本景況悪化→日銀緩和期待→円安
(現状のシナリオ)増税見送り→日本景気回復→緩和観測後退→円高
∴2017年4月の消費税増税にむけ、日銀は追加緩和を「温存」!!
但し、2016年8月に衆参同時選挙があるならそこで実施!!
⇒この「日銀バーズカ」で円安の総仕上げになる!!

◇ユーロ円見通し
・要因1:物価面で日米に大きく劣後するユーロ(依然ゼロを挟んだ動き)→緩和継続
・要因2:ユーロ主要国の2年国債利回りはマイナスに沈む…金利面での魅力低下
・要因3:ユーロ主要国のGDPはここのところプラス圏に浮上
・要因4:実はユーロ圏は恒常的な経常黒字!!…ユーロ売りには限界
・要因5:ギリシャは対ロシアを睨んだ「地政学的なポイント」…支援は継続
・要因6:シカゴ投機筋のユーロ売りポジションは過去最大…ユーロキャリー取引…円キャリー取引(当時経常収支黒字)の巻き戻し
∴ユーロ円は既に底打ちした可能性大!!
・2015年12月末までに135‐140円台定着…2017年に向けて145円台へ!?


次回は新興国通貨です